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 TOPギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、リュカ・ドゥバルグ(ピアノ)、クレメラータ・バルティカ(室内アンサンブル)
ヴァイオリン情報&CONCERT

公演名:ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、リュカ・ドゥバルグ(ピアノ)、クレメラータ・バルティカ(室内アンサンブル)




日時:2018年2月14日(水)19:00開演
 
会場:サントリーホール (東京都)
 
出演:
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン) 
リュカ・ドゥバルグ(ピアノ)
クレメラータ・バルティカ(室内アンサンブル)

曲目:
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調「セリオーソ」Op.95
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K. 216
モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K. 414
モーツァルト:セレナーデ第6番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」K. 239

チケット:全席指定 S\12,000 A\10,000 B\7,000  C\4,000

お問合せ:ミュージックプラント 0334662258
 

【ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
ラトビアのリガで生まれ、4歳の頃から父と祖父 (ともに優秀なヴァイオリニスト)よりヴァイオリンの手ほどきを受ける。7才でリガの音楽学校に入学。16才でラトビア国内の音楽コンクールにおいて優勝を果たし、その2年後にはモスクワ音楽院でダヴィド・オイストラフに師事する。1967年にエリザーベト王妃国際コンクールに入賞すると、1969年にはパガニーニ国際コンクール、1970年にはチャイコフスキー国際コンクールにて相次いで第1位の栄光を獲得した。
 ここからクレーメルの輝かしいキャリアが始まる。演奏会の回を重ねるにつれ、同世代の演奏家のなかでもきわめて独創性に富み、素晴らしい演奏家である、との彼への評判は世界でも知られるようになり、次第にトップ・ヴァイオリニストとしての地位を不動のものにしていった。
 これまでに多くの世界のメジャー・オーケストラと共演。また、レナード・バーンスタイン、ヘルベルト・フォン・カラヤン、クリストフ・エッシェンバッハ、ニコラウス・アーノンクール、ロリン・マゼール、リッカルド・ムーティ、ズービン・メータ、ジェームズ・レバイン、ヴァレリー・ゲルギエフ、クラウディオ・アバドとサー・ネヴィル・マリナーなどの近年の屈指の指揮者との共演も多数。
 演奏のレパートリーは大変多様であり、古典派、ロマン派などのクラシック・スタンダードはもとより、ヘンツェ、ベルクやシュトックハウゼンといった20世紀の大作曲家の作品にも取り組んでいる。なかでも自身の出身地であるロシアや東欧の作曲家による作品の発掘や演奏に熱意を傾け、それらの作曲家からも新曲を献呈されている。
 またシュニトケ、ペルト、カンチェリ、グヴァイドリーナ、バレンティン、ジョン・アダムズ、アストル・ピアソラなど、まだ世間にはあまり注目されていなかった作曲家も含め、伝統を重んじながらも現代的な解釈も取り入れた演奏スタイルで、多くの聴衆に数々の知られざる名曲を紹介してきた。クレーメルが音楽家として歩んできた過去30年を振り返っても、現代の作曲家と音楽ファンとを結びつけてきた彼のソリストとしての功績は特筆すべきものである。
 レコーディングの数でもクレーメルは突出している。彼はこれまでに100枚を超えるアルバム収録に参加してきた。その際立った音楽性と楽曲の解釈は録音においても讃えられており、フランス・ディスク大賞、ドイツ・レコード大賞、エルンスト・フォン・シーメンス音楽賞などの国際的な音楽賞を多く授与されている。
 1981年にロッケンハウス(オーストリア)にて親交のある演奏家とともに「ロッケンハウス室内音楽祭」を創設し、その後も毎年夏にはこの音楽祭が継続して開催されている。
 1997年バルト三国から有能な若い音楽家の育成を目的とし、クレメラータ・バルティカ室内楽団を設立した。以来楽団とともに世界のあらゆる地域でツアーを行っている。
 2002-2006年にはスイスのバーゼルで開催される新しい音楽祭の芸術監督を務めた。
 ヴァイオリンは1641年製の「ニコラ・アマティ」を愛用。
 執筆活動もしており、彼自身の芸術哲学などをテーマにした4冊のドイツ語の著作がある。


リュカ・ドゥバルグ(ピアノ)】 
 1990年生まれ、11歳でコンピエーニュ音楽院でピアノを学び始め、間もなく技巧的なレパートリーに魅了されたが、一度ピアノの演奏から離れ、パリ第7大学で理学及び文学の学士号を取得した。しかしその後再びピアニストになることを決意し演奏を再開。ボーヴェ音楽院でフィリップ・タンボリーニの下でピアノを学び始めた。さらにリュエイユ=マルメゾン音楽院で学んだ際、レナ・シェレシェフスカヤ教授と運命的な出会いを果たした。教授は直ちにドゥバルグの優れた才能と偉大な将来を確信し、大きな国際コンクールを受ける準備のためパリのエコールノルマル音楽院の自身のクラスに入学させた。同時にパリ音楽院に入学の準備もはじめ結果、全会一致で入学。音楽院ではジャン・フランソワ・ハイザー教授の下で学び、最終的に2015年にピアノ演奏において学士号を取得した
 エコール・ノルマルで学ぶかたわら、2014年フランス、ガイヤールにて行われるアディリア・アリエヴァ国際ピアノ・コンクールに出場し優勝。   2015年、チャイコフスキー国際ピアノ・コンクールに挑戦。下馬評では優勝候補の筆頭と目されながらも結果は4位入賞であった。しかしモスクワ音楽批評家協会特別賞をただ一人受賞し多くの称賛を集めた。以来、ソロ・コンサートやヴァレリー・ゲルギエフやウラディミール・フェドセーエフ、ギドン・クレーメル等の著名なオーケストラやアンサンブルの共演者として招かれている。他にもすでにゲルギエフのイニシアティブによってデビューを果たしたサンクトペテルブルグをはじめとして今後もイタリア、イギリス、アメリカ、カナダ、チリ等の名門ホールに招かれている。特に2015年12月30にモスクワのプーシキン博物館で行われた著名なフェスティヴァル「12月の夜」クロージング・コンサートでの演奏を任された。
 アメリカの最大手音楽マネージメント、コロンビア・アーティストと契約。続いてソニークラシカルも専属契約を交わしたばかりである。 ドゥバルグは文学、絵画、映画やジャズに関して情熱も持ち、またあまり知られていない作曲家、ニコライ・メトネル、サムイル・マイカパルとニコライ・ロスラヴェッツ等、積極的に紹介している。彼自身作曲も行っている。彼はエコールノルマル音楽院の卒業証書のタイトル「コンサートアーティスト」と名誉ある「アルフレッド・コルトー」賞を受賞するべく、引き続きレナ教授とともに研鑽を積んでいる。


クレメラータ・バルティカ Kremerata Baltica
 クレメラータ・バルティカは1997年にギドン・クレーメルにより創設された。グラミー賞受賞暦もあるこの楽団は、いまやヨーロッパ圏のみならず世界的レベルで見ても最も傑出したアンサンブルのひとつであるといえよう。
 そもそも楽団の結成はクレーメルが1997年、自分自身への50歳のバースデー・プレゼント」として、27人のバルト三国出身の若手演奏家ばかりを集めて催したコンサートに始まる。クレーメルは即座にそのアンサンブルの秘めている可能性を見出し、「クレメラータ・バルティカ」としての活動を継続していくことこそ、彼自身の豊富な演奏経験や音楽観を新しい世代の演奏家に伝えていくことにつながると確信し、以降ともに世界中を巡るツアーを重ねている。生まれた国の経済的問題によりその才能を発揮できずにいる若き音楽家の支援や、演奏環境の改善促進によるバルティック地域の文化の振興はクレーメルのかねてからの願いであった。
 クレメラータ・バルティカはあらゆる革新的な演奏活動を展開してきた。世界諸国にスポンサー組織を持ち、リトアニア、ラトヴィア、エストニアにおいてコンサートを多数行うことを可能としている。
 彼らは厳しいオーディションによって、コンサートツアーや音楽祭、又はレコーディングなどそのプロジェクトごとに選考される。世界的に活躍するソリストや指揮者との共演は若いメンバーたちにとっては挑戦であると同時に大きなやりがいとなっている。
 クレメラータ・バルティカは年間およそ60回ものコンサートをこなしているがその多くは、創立者でもあるギドン・クレーメルとの共演である。
 とりわけ、夏に行われるオーストリアのロッケンハウス音楽祭へは毎年参加しており、新たな刺激や出会いを得る機会として楽団員の音楽的拠りどころとなっている。
  設立から10年余りを経た同楽団は活躍の場を世界中に持ち、2002年の日本、アメリカ、南米を巡るツアーに続いて、2004年春にはアジア各国、同年の秋には再び日・米ツアーを成功させた。さらにドレスデン、バーデン=バーデン、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン、モンペリエ、ヴェルヴィエ、プラハの春、ザルツブルグ等数々の著名な音楽祭への参加や英国のBBCプロムスからも招待をうけている。
 これまで行ってきた多数のコンサートツアーにおいても、ジェシー・ノーマン、オレグ・マイセンベルク、ダヴィド・ゲリンガス、ボリス・ペルガメンシコフ、タチアナ・グリンデンコ、サイモン・ラトル、クリストフ・エッシェンバッハ、ケント・ナガノ、サリウス・ソンデツキス、アンドレイ・ボレイコ、ロマン・コフマンのような名だたるソリストやコンダクターと共演をしている。
 コンサートやロッケンハウス音楽祭での出会いは、楽団がその先のシーズンにハインリッヒ・シフ、ハインツ・ホリガー、ウラディーミル・アシュケナージらとの共演を果たすことに結実している。
 2002年《アフター・モーツァルト》のレコーディングでグラミー賞を受賞したほか、録音においても定評がある。
 クロスオーバーな活動を展開するクレーメルと、それに共鳴する若手演奏家たちの挑戦は、クラシックにとどまらず音楽界に新鮮な刺激を与えている。
 2009年9月、日本の「高松宮殿下記念世界文化賞」より、これまでの功績から「若手芸術家奨励制度」部門に選出され表彰された。(ミュージックプラントHPより)