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ホルンのパートの役割は

 
 オーケストラの2管編成(一番多い形)では4人のホルン奏者がいます。その各奏者の役割分担はどんなようになっているのでしょうか。

 まず、並びですが、一般的にはステージの中段〜上段の右側に2列に並んで、前列右側が1番ホルンその隣が2番ホルン、後列右側が3番ホルンその隣が4番ホルンになっています。

 これはホルンのパートがワンブロックにおさまり、しかも1番ホルンの音を聴き易い配置です。基本的には1番ホルンと3番ホルンが高い音を受け持ち、2番ホルンと4番ホルンが低い音を受け持ちます。

  首席と呼ばれる1番ホルンはホルンセクションのリーダーとして、人間的にも音楽的にもリーダーシップを取らなければなりません。そして他の金管、及び全ての楽器、音楽の流れを汲みリードしていける広い音楽センスが必要です。そしてソロが多いので本番に強いことも必要です。

  次に2番ホルンですが、1番奏者の最も身近な奏者として耳が良く、周りを良く聴ける、低音をしっかり鳴らせることがより重要になります。

 ソロとは違った2番奏者独特のパッセージがあり、テクニック的にも音域が上下広く、一番奏者よりも技術に難しいところも多いパートです。

  次に3番ホルンです。1番奏者とユニゾンをとることが多いことから一番奏者と一心同体のパートで、ソロを吹くこともしばしばあります。

 ときには1番より高音を演奏(ブラームスやサンサーンスなど)するような場合も。ソロは一番奏者のパッセージのつなぎである場合が多いため、一番奏者に自らの演奏を近付けるセンス、技量、臨機応変さが必要です。

  最後に4番ホルンです。ホルンセクションの影のリーダーといわれるくらい、一番奏者とは対象的な様々な事柄、方法でホルン全体を支えていきます。

 他のパートと異なる単独のフレーズも多くあり、ことに低音域での高度なテクニカルなパッセージやソロもあります。

 一般的このようなパート分担ですが、大編成の曲や小編成の曲、また作曲家によっては役割も様々で、チャイコフスキーでは、1、3パート、2、4パートで同じ音を吹いているときも多く、ブラームスなどは、1、2パート、3、4パートが別に吹いてたりします。