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チェロの豆知識


ヘリコプター弦楽四重奏曲

 ヘリコプター弦楽四重奏曲は、ドイツの前衛作曲家、カールハインツ・シュトックハウゼン(1928−2007)が作曲した弦楽四重奏曲です。彼の上演に7日を要する長大なオペラ「光」の「水曜日」の第3場面の曲として1993年に作曲された。

 この突飛な発想は、シュトックハウゼンがある日、ヘリコプターに弦楽器奏者が乗って演奏し、それが四つ輪になって旋回する「奇妙な」夢を見た。この夢に触発されたシュトックハウゼンは、すぐこの夢を現実のものにしようとし、4台のヘリコプターと弦楽四重奏のための弦楽四重奏曲を作曲した。

 この曲の初演は1995年6月26日、アムステルダムにて行われた。編成はヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロそしてヘリコプターが4台。そのほかにヘリコプターのパイロットやミキシングを行う技師などもすべてが「編成」に含まれている。

 演奏は、それぞれのヘリコプターに一人ずつ奏者が乗り込み、ヘリコプターの中で演奏する。これらのヘリコプターはコンサートホールなどの周りを旋回し、その中で各々の奏者が演奏し、その音と映像をコンサートホールに中継する。すると、楽器の音とヘリコプターのプロペラの音がほぢよく絡み合い、筆舌に尽くせないほどの感動を聴衆に与えるという。

 ヘリコプター4台を動員し、空中から音楽を中継するなどという、常軌を逸した曲の割には演奏の機会に恵まれており、これまでに数回演奏されている。また奇抜なアイディアと困難なミキシングの割には、CDリリースがモンテーニュとシュトックハウゼン出版社から行われている。

 奇抜なアイディアと困難なミキシングの割には、CDリリースがモンテーニュとシュトックハウゼン出版社から二種もいち早く行われた。シュトックハウゼン出版社盤には初演時のライヴ録音(シュトックハウゼンによる曲目解説、演奏後の質疑応答も収録されている)とスタジオ録音(初演後加筆された部分も含まれている)の2種類の録音が収録されており、モンテーニュ盤は後者の録音と同一音源である。

 この曲を委嘱したアルディッティ弦楽四重奏団のアーヴィン・アルディッティは「自分の弾く音が全く聞こえない不思議な体験」をしたと言った。この体験から、「演奏者自身は自分の発する音が全く聞こえなくても、音楽表現は成立するのか」といった新たな問いが出されている。演奏時間は離陸から着陸まで30分程度。

 

 










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