吹奏楽とは木管楽器、金管楽器、打楽器をベースして演奏される音楽です。またストリングベース、ハープ、ピアノなどが加わることもあります。一般的には、ヨーロッパの軍楽隊やアメリカのスクールバンドの編成で、木管楽器、金管楽器を主体とし、打楽器やその他を加えた十数人から100人程度の編成で演奏される音楽をさします。
吹奏楽はもともと軍隊や国民の士気を鼓舞するための音楽として発達してきました。軍楽隊は野外で演奏することが多いため、音量が大きい管楽器が中心になったと考えられますが、スペインやオランダではチェロを編成に加えるバンドや、アメリカの軍楽隊にもチェロを持つバンドもあります。
オーケストラでは2管編成、4管編成のように標準の編成がありますが、吹奏楽では、標準の構成というものがありません(ドイツ式、フランス式などということはありますが)。(社)日本吹奏楽指導者協会では標準編成案を発表してこれを基準に編成を勧めていますが、日本の全日本吹奏楽コンクールなどでは、人数によって小編成、大編成と分けられています。
現在、日本では自衛隊や消防、警察、海上保安庁などの公的な機関に属する音楽隊のほか、音楽ホールにおける演奏会や、マーチングバンドが行われています。吹奏楽というと、おもに学校教育の一環として、文化部のクラブ活動の一つとして捉えられることが多いのですが、学校や職場、地域などで社会的活動としても幅広い活動が行われています。
|